2013.09.25
無気力な子供、自信を失った子供への対処法
急に元気になる魔法の言葉や特効薬はありません。
先日のすこやか通信でお伝えしたように、子供を「信じる事信じてやる事、待つ事待ってやる事」であり、その間保護者は以下の事に留意して下さい。
そして日常生活を平常心で---親のイライラは子供の心とすぐに同期します、遺伝子は半分一緒です---お過ごし下さい。「私はまったく怒ってません」とおっしゃる保護者には「顔は怒ってると思いますよ」と申し上げています。
1)好ましい行動を増やし、好ましくない行動を減らすように誘導する。
*好ましい行動は「褒める」----親はいつでも褒められるように褒め言葉を数パタ-ン用意しておいて下さい。
好ましく無い行動は、まず無視する。次に穏やかに「こんなやり方もあるよ」というふうに、別の行動を具体的に示唆する。
*だめな事(危険、他人へ危害、公序良俗に反する行為)は、はっきりとした態度で止める。一貫した姿勢で対応し例外をつくらない。
*パニック、かんしゃく時は、周囲から危険物は取り除き(投げる、あてるなど)、刺激せず落ち着くまで「そうかそうか」の気持ちで接してやり、落ち着くのを待つ。
2)自尊心を育てる。
子供は生まれ持ってプライドが高い存在です。しかし本能は経験によって削られます。これまでの生活の中でこのプライドがズタズタにされていると思って下さい。もう一度本来のプライドを再生させる気持ちで接して下さい。わが子とはいえ、対等の人格であることを銘記し、そして円満な社会生活には、感謝と信頼が必須である事、社会的動物である人間は「人(家族、周りの仲間など)の役にたった時、充実感と喜びが湧いてくるようにできている」事を思い起こしてください。
具体的には「感謝」と「信頼」をしめす言葉を投げかけ、そして態度でしめして下さい。「ありがとう」「大好き」「おかげで楽になった」「助かった」等のポジティブな言葉をかえしてあげてください。
命令口調にならないように留意して課題(まず容易に達成できるものを選ぶ)を与え、達成感を味あわせる。何かさせる時、選択枝を2.3用意し、自分で選ばせる事も大切です。
これを辛抱強く行ってください。幼い子供の自信は、「自分は愛されている、そして大事な子供だ」という確信であり、年長児の自信は「自分は人より優れた何かがある」という確信です。この確信は親子の共同作業で形成されるものだと思います。