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2011.03.05

肺炎球菌ワクチンとヒブワクチン接種の一時見合わせについて

新聞等で、ヒブワクチンと肺炎球菌ワクチン接種後の死亡例の事例が報道され、それを受け国はこの二つのワクチンの接種を一時中止するように指示をだしました。
因果関係は不明ですが、このような事例は「ワクチンの宿命」でもあります。三種混合やこのワクチンは主に1歳未満の子ども達を対象とします。ここに大きなジレンマがあります。専門家の間で「まぎれ込み」と言われている現象です。
つまり、日本の乳児死亡率は0.3ですが、その意味は年間出生数3000人程度の市では1歳になる前に約9人の方が亡くなることです。予防接種は1歳未満に行ないますので、どうしてもその不幸な出来事とワクチン接種が近接します。この中で時間的前後関係が合う事例は「その因果関係が否定できない」として報告評価されます。
2000年からこのワクチンが始まっている米国での調査を紹介いたします。医学雑誌JAMAのレポートです。アメリカで小児用肺炎球菌ワクチン接種後2000.5-2002.2の間に117名の死亡が報告されています。その詳細は、44名は原因(敗血症など重症の病気)が特定され、残りは乳児突然死症候群とその疑いで59名と原因不明が14名とされています。ワクチン接種と死亡までの期間は平均51日で、先に述べたまぎれ込み例もカウントしていることを推論できます。中に数例、新聞報道されたような接種後1-2日で死亡した症例がありますが、この症例は発達遅延、兄弟が発達遅延やけいれん疾患を持つなど、基礎疾患の存在を推論できますが、確定的なことは書かれていません。しかしこの論文の結論は、上記のような事例があっても、他の要因を考慮し「このワクチンの安全性について問題はない」とされ、現在も接種されています。当然同時接種が行われています。
 「100%安全なワクチンはない。しかし自然感染のリスクより格段に安全」というのが最も合理的な説明だと思います。どちらのリスクをとるか選べるのが「任意接種」で、個人や集団の利益を考え、有る意味で義務的に接種するのが「定期接種」とも言えます。欧米を含め多くの国で、この二つのワクチンは義務的な「定期接種」に位置づけられています。世界の予防接種水準、子どもの利益などを考慮すると、速やかな原因究明とワクチンの再開が望まれますが、残念ながらすこし時間がかかるかもしれません。


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