2013.08.23
保護者と医師の距離感(持論)
思い起こすと、医師に成りたての頃、お母さん方を「自分の姉」のような感覚でお話していたような気がします。4-5年たってちょっと医師らしくなった頃は「同級生の友人」として、そして10年目頃はお母さん方の兄のような心理的立場に自分をおいてお話していたと思います。そして経験20年頃は、年の離れた妹か姪に話すような雰囲気でお話していました。そして大学卒後30年目頃になると、お母さん方を自分の娘のような錯覚を持つことがあります。実際、自分が医師になった頃生まれた赤ちゃんが、お母さんとして赤ちゃんを連れて来院される訳ですから。
そんな時どうしても、失礼とは思いますが、ついつい、父親の感覚でお話している自分に気づく時があります。時に「大事な社会の宝をお母さんに預けている」という気持ちになり、厳しい表現でお話する場面もあります。
以前すこやか通信で「20人の大人」という話をお伝えしたことがあります。「その子が幸せに成るためにはその子の幸せを願う20人の大人が必要である」というもので、お父さん、お母さん、オバアちゃん、おじいちゃんだけでは足りません。地域の小児科医もその一人です。….という話です。
そんな訳で、気をつけてはいますが、時に外来で上から目線でお母さんにお話しても、えらそぶってお話している訳ではありませんので、ご容赦を。