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2014.05.20

子供を理解するための「心のエネルギ-」という考え方


(1)心のエネルギ-とは
 非医学的な表現で申し訳ありませんが、例えとしてこの言葉を使用します。
 このエネルギーは、親から褒められる、達成感、自尊心、自信、自分が他者の役に立っていることの充実感、また体調等によって生まれ、そして蓄えられていきます。一方このエネルギーは、親の怒り、欲求不満、自尊心が傷つけられるような事象、否定的な自己評価、周囲の冷淡な無視、体調の悪さによって消費されます。
 この心のエネルギ-の人間関係においてなされた事象のみで増えたり減ったりします。従ってゲーム等で得たものは勘定に入りません。
 (2)心のエネルギーが多い時と少ない時
 意欲=ヤル気を「木」に例えると、心のエネルギ-はその木が育つ土地の豊穣さを示します。土地が肥えていると=心のエネルギーが充実していると、ヤル気(木)はどんどん育ちます。反対に土地がやせていると草木が育たないようにヤル気はでてきません。
 心のエネルギーが充実していたら、少々のストレスや嫌なことがあっても我慢してその課題は乗り越えられます。何かあった時、「さ-!頑張ろう!」「(弱い自分に)負けないぞ!」と踏ん張れる力の源泉です。 
 子供の成長の過程で、親が代わってやれるような事はほとんどありません。子供自身が乗り越え、達成して行かなければならないことばかりです。小学校低学年くらいまでは親の介入が有効な事例はありますが、それ以上になるとほぼ子供自身が乗り越えなければならない問題ばかりです。
 この時期の親の仕事はこの心のエネルギ-の「管理人」です。子供の心のエネルギ-が溜まりやすい条件を整えてやるのがその仕事です。減っているなと感じたら、減少を止める手段を講じるか、それが不可能なら、供給が増えるよう環境を整えてやります。
 子供は自尊心が非常に高い生き物です。ある意味で自尊心を守る事を第1の目的に生きていると考えたら理解しやすい所があります。何かつらい事に直面した時、心のエネルギーが枯渇している場合、これ以上傷つかないようにするため、自然の流れで「避難」「逃避」行動になり、つまり「人間関係や社会生活を縮小」します。
 学童であれば学校(子供にとって家族以外の人間関係にすべて)に行かないという方法も選択の一つになります。本来の自分にとってコアの人間関係である家庭でも傷つかないように自分の部屋に籠ったりします。そしてゲームやスマホ、ネットなどに没頭し現実の人間関係を回避した行動を行います。またそれらは悪い事に、「楽しさ」や「(疑似)達成感」が用意されているため余計にこれらに没頭し、時に「依存」の関係になるまでになります。
 (3)心のエネルギーの回復
 何か子供がつまずいたな、困っているなと思った時は意識して、「心のエネルギ-が溜まるように」接してください。「褒めて育てよ」という言葉がありますが、要は「心のエネルギーを貯めてあげなさい」という意味です。緊急性がある時は「褒める点を探してでも」褒めるという気迫が必要です。小言ではないので何回でも褒めてやって下さい。(でも小言は1回)
 幸福感、自信は心のエネルギ-の最も大きな因子です。子供の自信または幸福は、年少児は、「僕は親から愛されている,この家の大切なメンバ-だ。こんな僕だけど親は僕が大好きだ」と言う確信。年長児は、「僕には何かがある!。ひとより優れた何かがある」という確信です。親のつとめはこの確信を与えることです。年長児には「お母さんやお父さんはあなたに「人より優れた何か」があることを知っている。他の人は気づいていないがお母さんとお父さんは知っている!」であり年少児は「お母さんとお父さんは貴方が大好きだ、元気でいてくれるだけで良い」と言葉だけでなく心に伝えることが親の仕事です。言葉だけでは子供にその思いを伝える事はできません。その会話の声のト−ン、顔の表情、その場面、会話の前後関係などなど多くの条件が合って始めて100%、伝えることができます。ただアリバイのように言っても子供にすぐに見透かされますのでご留意を。
 しかしどうしても親として叱る必要があることがあります。その時は手短に注意し、「私はあなたのしている行為は良いと思っていない」という事を伝え、くどくど言わない事が大切です。
 当HPのお知らせ欄「外来で相談が多かったので。その(1)無気力な子供、自信を失った子供への対処法」も参考にしてください。


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