2020.03.30
コロナウイルス感染症対策で、イベント開催や外出の自粛要請がでています。その目的が「ウイルスに罹らないため」と勘違いしていませんか? 自粛している期間の感染者は減りますが、日常に戻るとまた感染者は増えてしまいます。
現時点での目標は、「医療崩壊を起こさないようにすること」と「集団免疫を獲得することで感染終息を目指すこと」の二つです。
医療崩壊を防ぐ確実な方法は、患者数のピークを出来るだけ低くすることです。地方ごとにピークの時期がずれますから、日本全国でみるといくつもの小さいピークを繰り返して徐々に感染が広がっていくことが理想です。
集団免疫とは何でしょう? 人によって無症状から重症まで病気の重さは異なりますが、コロナウイルスに罹ると免疫が働いて抗体が出来ます。抗体を持つ人がたくさん増えることで、最終的に感染が終息していくという考え方です。コロナウイルス感染が終息するためには、人口の6割から7割が感染する必要があるようです。私たちはウイルスから逃れることは出来ないですから、罹った場合には自覚を持った行動をして、自身がクラスターにならないこと、重症化しないこと、を心掛けるしかありません。
コロナウイルスにはインフルエンザウイルスのような抗ウイルス剤がないので、個人が持つ免疫力(=抵抗力)だけが頼りになります。健康な人は十二分に高い免疫力があるので、罹っても無症状や軽症で終わることが多いです。しかし、心臓や腎臓の病気がある人や抗がん剤治療中の人は免疫力が下がりがちです。また、高齢者ほど免疫力は低くなる傾向があります。そういう人は、免疫が十分に働かずに重症化してしまうことがあるのです。自身の免疫力を少しでも高めるために、良質な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動、精神的なストレスを溜めないこと、大声で笑うこと、が必要です。
さまざまな情報に惑わされることなく、咳エチケットや三密(換気の悪い密閉空間・多人数の密集場所・間近で会話をする密接場面)を避ける、また自身の行動を記録しておくなど、自分でできる事をやっていきましょう。