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2014.06.07

子供と虫除け剤


 外来でときどき受ける質問で「虫除けスプレーはどんなのが良いですか?」というのがあります。虫さされは、アトピー性皮膚炎、乾燥肌等の皮膚が過敏なお子さんが虫に刺されるとひどくなったり、とびひを併発したり結構重要な健康問題です。今回、レインボー薬局の金本薬局長の協力を得て子供と虫除け剤についてまとめてみました。

(1)虫除け剤とは
 ディート(ジエチルトルアミド)は昆虫などの忌避剤(虫よけ剤)として用いられる化合物で、当初の目的はジャングル戦で兵士が虫に刺されないようにするためのものであったそうです。
① 常温では無色の液体で、水に溶けにくくアルコールなどの有機溶媒にはよく溶ける
② 主な使用目的は皮膚に直接または衣服に塗布し、蚊やダニに対する防御手段として高い有効性を示す。比較的安価であることもあり現在では世界中で使用されている
③ 虫よけ剤として最も効果的で、効力も長持ちする。濃度5%で約90分、100%で10時間虫よけ効果が持続する。
④ 研究から、人の健康には重大な影響を及ぼさないとされている。ただし人によってはアレルギーを起こすことがあり、動物実験で連続的大量摂取により神経毒性が見られたとの報告もあるが、ディートの危険性は蚊(日本脳炎、テング熱、ウエストナイル熱、マラリア等)やダニ(ツツガムシ病、ライム病)による感染症の危険に比較すれば極めて小さいとするのが一般的な評価である。
 (2)使用上の注意点
飲んだり吸入したりしないよう注意が必要
(0) 特に乳幼児に対し使用する場合は手のひら、顔(特に目、口)を避ける。
(1) 乳児は、大人の手のひらで薄く延ばし、これを塗る。
(2) 子供同士で虫よけ剤を塗ったりスプレーしたりさせない。
(3) 衣服へ塗る場合、内側(皮膚に直接触れる部分)へ塗布しない。
(4) 長時間塗ったままにしない。子供で約4時間、大人で約8時間程度を目安とする。
(5) 長時間の使用が考えられる場合は、濃度の低いものを使用するか、薄く塗る方法をとる。
(6) 帰宅後など昆虫に接触する機会から離れた場合は速やかに石鹸などを使い、洗い落とす。
(7) 虫よけ剤は子供の手の届かないところへ保管する。
(8) 夏場など日焼け止めと併用する場合は日焼け止めを最初に塗りその上に虫よけ剤を塗る。
(3)日本では
○ 漫然な使用を避け、蚊、ブユ(ブヨ)等が多い戸外での使用等、必要な場合のみ使用すること。
○ 小児(12歳未満)に使用させる場合には、保護者等の指導監督の下で、以下の回数を目安に使用すること。なお、顔には使用しないこと
・ 6ヶ月未満の乳児には使用しないこと
・ 6ヶ月以上2歳未満は、1日1回
・ 2歳以上12歳未満は、1日1~3回
○ 目に入ったり、飲んだり、なめたり、吸い込んだりすることがないようにし、塗布した手で目をこすらないこと。万一目に入った場合には、すぐに大量の水又はぬるま湯でよく洗い流すこと。また、具合が悪くなる等の症状が現れた場合には、直ちに、本剤にエタノールとディートが含まれていることを医師に告げて診療を受けること。
(4)子供に使用する上での注意点
・ 米国小児学会が子供に対しては、ディート濃度10%以下の虫よけ剤を推奨
・ 米環境保護局(EPA)はディート入りの虫よけ剤に、子供に対して安全に使用できる旨を表示することを禁止している。
・ カナダでは6ヶ月未満の子供には使用しない等の指導をしている。
  (5)他
  虫よけ剤にはスプレータイプ(エアゾールタイプ、ポンプタイプ)、ティッシュタイプ、直接塗るタイプ等がある。
  エアゾールタイプ:簡便で使いやすいが付着効率が悪く(約2割)、粒子径も小さいため、拡散しやすく、吸入する危険性が示唆された。
  ポンプタイプ、ティッシュタイプ、塗るタイプは付着効率の良く(約7~8割)粒子径も大きく、吸入する危険性も少ないと考えられる。
(6)塗布方法  
子供への虫よけ剤はエアゾールタイプよりもポンプタイプ、ティッシタイプ又は塗るタイプの商品が良いと考えられる。スプレータイプの場合は保護者が一旦手のひらにとって塗るように奨める。また塗布する前に、子供の皮膚特異体質の有無を確認する意味で、購入後は先ず上腕内則に塗布し、特異反応が無い事を確認した上で体に塗るという注意は必要です。


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